F42

『ひびき』
 不意に名前を呼ばれた気がした。
 神剣の声が泡のように心にわいて浮上するものならば、今聞こえた声は外から降ってきてすとんと身体の中に落ちてくる音みたいな感じだった。変なたとえだけれど、こっちの声は流星のよう。
「エル?」
 ふと瞬き、呟いた時だ。
 巨大な濡れた塊が勢いよく扉から飛び込んできた――と気づいた瞬間、それが真っすぐに私の方へ突進してきたんだ。
 警戒する間もなかった。
「わ!」
 結界の中にいた人達が叫び声を上げていた。突進してきた塊は、私にのしかかるような感じで激しく、その、すり寄ってきて。
 きゅうう、と必死に鳴く声。うう、この愛らしい仕草と、外見の怖さというか壮絶さや大きさとのギャップが妙に可愛く思えてしまう。
「エル!」
 くうっと返事をするみたいに喉を鳴らして、一生懸命に額を私の胸に押し当ててくる。ああ、エルだ!
 嬉しいけど、可愛いけど、勿論会いたかったけれど、ねえエル、私、もう少しで率帝の手を離すところだったよ。
「無事だったんだね」
 本当にエルだよね! 無事で良かった、というか、胸に額を押し当てる仕草、甘えているんだって分かるんだけれど、やっぱりこの体格差と力が原因で、私って思い切りどつかれている感じになっているかも。なんか、ずるずると後退してるんだ。ああっ、身体の大部分が結界内に押し戻されてる!
「待って、結界があるんだよ!」
 慌ててそう言うと、エルは額を押し付けてくるのをやめて、今度はぱたぱたっとちぎれそうなくらいに大きく尾を振った。
「率帝、この子がね、仲間だよ。エルっていうの」
 一応説明を、と思って振り向き、私は仰天した。
 率帝は青ざめた顔で硬直していたし、イルファイやディルカレート、他の男性陣は壮絶な表情を浮かべて攻撃体勢を取り、エルを凝視していたんだ。
 ち、違う、エルは魔物じゃないよ、確かに見た目は怖いけど! 
「この子は聖獣だから、安心して。危険じゃない」
 ああ、エルってば凄い色の液体に塗れているから余計に魔物っぽく見える。そう思って毛に付着している嫌な色の液体を拭おうとし、はっと気づいた。
 これ、レイムの体液?
「エル……」
 私は愕然とした。馬鹿だ、この瞬間まで、全然疑っていなかったことがある。エルはリュイと一緒にいるんだって。
 エルがここに来るなら、当然リュイも一緒だと信じていた。非常事態にはきっと騎乗させてくれるだろうと、そう思い込んで。
「――リュイは、どこ?」
 エルがぱたりと尾をおろした。
 すうっと血の気が引いていく。
 リュイ。
 今も、一人でいるの――?
 
●●●●●
 
 とにかく、まずはエルを結界内に入らせた。率帝に触れてもらってだ。
 結界内の人達は、体液に染まったエルを恐ろしそうに眺めて、決して近づいてこようとはしなかった。唯一、イルファイだけが平静を取り戻し、興味深そうにエルを見ていた。ううん、エル自身というより、背にくくってある荷物に注目している。
 この人たちに、エルのことも、その他のこともきちんと説明しなければいけない。
 けれど、今、それどころではなくなった。
 リュイとエルは一緒にいるものだと思い込んでいたから、心のどこかでは、大丈夫、という根拠のない考えがあった。
「エル、リュイと一緒じゃなかったの?」
 私は半ば恐怖を感じながら、囁くような声音で訊ねた。
 どうしよう、あんなに一人取り残されることを拒絶していた人だ。今、どんな思いでいるんだろうか。
 違う、それよりも問題なのは、この夜を、どうやって一人で耐えるか――。
 呆然とする私に、エルは不思議な目を向けた。詫びるような色がこめられた目だ。それと、焦りを抱いているようにそわそわして。
 エル?
「もしかして、知ってる? リュイの居場所」
 エルは、背に乗りなさい、というような仕草を見せた。エルは多分、私の言葉を理解している。その上で躊躇なく背に乗れと促す、この意味。
 きっと知っているんだ!
 ということは、やっぱりエルとリュイは一緒に行動していたんだろうか。それに、人見知りの激しいエルが、リュイのために動こうとするのは滅多にないことだった。余程急がなくてはいけない事態があるに違いない。
 二人が今まで一緒だったと仮定して――なぜエルだけが一人でここに現れたのか。私がリュイを大切に思っていることは知っているから、意地悪で彼を置き去りにするはずがないんだ。
 だとすると、彼と離れてでも、私を呼びにこなければならない状況だったと思っていいんじゃないだろうか。
 私は短い時間、エルの丸い目を見返したあと、素早く背に乗った。
「ごめんなさい。――私は行かなきゃいけない」
 エルの背から、こっちを見つめる率帝達に視線を向けた。
「どういうことですか」
 率帝が目を見開き、どこか動揺した態度でそうたずねてきた。
「迎えにいかなきゃいけない人がいる」
 率帝の眼差しが、体液で汚れたエルに向かったあと、虚空へ移った。
「……ちょっと待ってくれ。結界はどうなる」
 隠し部屋へ向かう途中で蘇生した男性が震える声で割り込んできた。その勢いを借りたのか、また別の男性が顔を引きつらせて話しかけてくる。
「お前が抜けたら、結界が崩れるのだろう?」
 私は一度息をとめ、そのあと、急ぎたい気持ちを抑えて、彼らに視線を返した。彼らはたぶん、私の存在を信じたのではなく、聖なる気配があると判断した率帝の言葉を信頼している。
「結界が崩れないよう、率帝に手を借りますから」
「だが、たとえ崩れなくとも、お前の気配がなければ長くはもたないと」
 話に割り込んできた最初の男性が、再び震える声でそう叫んだ。不安が他の人たちにも伝染し始めたようだった。
 自分では掴めない聖なる気配、それが略式の結界を支えている。たとえ外に出られたとしても、長く維持はできないらしい。すると彼らに危険が及ぶかもしれない。ここにとどまるべきなのか、それとも。一瞬迷い、すぐに葛藤を封じる。行かなきゃいけない。絶対に、このままリュイを見知らぬ場所に置き去りにはできない。
 答えなかったけれど、私の思惑を感じ取ったのか、その男性が目を剥き、責める響きの声を上げた。
「このような……化け物に囲まれた神殿に、我らを置き去りにするのか」
「私の仲間も、別の場所でただ一人、戦っているんです」
 この人達を置いていくのは辛い。結界も心配だ。この世界でようやく蘇生させることができた人たちだもの、置いていきたいはずがない。もっと話をして、誤解をといて、一緒にいたいと真剣に思う。彼らが抱く不安、もし逆の立場だったら私だって訴えずにはいられなかっただろう。怖くて、どうしようもなくて、余裕がなくなってしまう。これは、利己的な考えとは違う。誰だって、耐えられない怖さを持つ時がある。特に彼らは目覚めたばかりで、余計に混乱しているはずだった。
 でも、リュイは今、一人きりだ。ここよりもっと危険な状況にいるんじゃないかと思う。
「一人と。その者には同情するが、こちらは複数いる。たった一人のために、我らを犠牲にすると?」
 その言葉が、胸に深く突き刺さった。うまく言えないけれど、とても現実的な、抗えない何かを底に秘めた言葉のように思えた。
「違う、私は」
「状況をよく理解するべきではないのか。皆の身を危険にさらすことはやめてほしい」
 他の人たちの声なき賛同を得て、その男性は力強く言い募った。
「我らだとて、その者を死なせたいのではない。ただ、助けにいくのは人としての義務かもしれないが、一人を救うために結界を抜ければ、お前自身にも危険が降り掛かるだろう。無益な犠牲が増えるばかり。冷静に考えるべきだ」
 反論の言葉が、見つからなかった。男性の主張は、きっと正しい。私の行動によって、もしかしたら全員がまた苦しむかもしれない。あぁ馬鹿だ、私。怖さや余裕があるかどうかの問題じゃない。感情論で語ろうとするのは間違いなんだ。
 ここでリュイを迎えにいくというのは、最も選んではいけない行為なのだろう。さっきの率帝と同じだ、自分一人の安全のためじゃなく皆の命がかかっている。心を殺してでも、耐えなくてはいけない辛い状況なんだと。
 ……それが、よく分かった。けれども。
 歯を食いしばり、強く瞼を閉ざす。リュイの奇麗な目や、優しい口調、あたたかい微笑が、瞼の裏に映る。心も身体も、数え切れないほど傷ついてきた人。安息が欲しいと願った人だ。
 心が決断を下す。ごめんなさい、どんなに恨まれても――何かが壊れ、取り返しがつかなくなっても、意思は変わらない。私はやっぱり、本当の聖者にはなれないんだろう。
 こんなに気持ちが急いている。引き止められるこの時間さえ惜しいと焦るほどに。
 一人にしないと、そう誓ったから。
「イルファイ」
 小声で呼ぶと、イルファイは片眉を上げて、視線を合わせてきた。
「この荷物の中に、使える法具があるかもしれない」
 私の言葉をきいたイルファイは、よどみのない動作でエルの背にくくっていた荷物を床に下ろし、素早く開け始めた。
「ふむ。結界の補助になりそうなものはないが、魔物を足止めすることは可能な法具があるな。おっと、これは……氷筒があるではないか。以前、よく作ったものだ。なんと万能水まである。これは良い」
 口早に独白しながら、イルファイが法具の一つ一つを確認した。この法具は、ラヴァンの神殿に向かう途中、ある商家に寄り、リュイと手分けして選び出したものだった。ほとんどはリュイが持ち込んだ法具なので、私には用途が分からなくても、使えるものがいくつかあるに違いないとふんだんだ。
「しかし、法具があったとしても、結界はすぐに崩れるのだろう」
 引き止めようと言葉を繋ぐ男性に、私は顔を向けた。全身が小刻みに揺れそうなくらいの緊張と痛みを覚えながらも、自分の決断を口にした。
「ごめんなさい、私は行く。彼を見つけたら、すぐに戻ります」
「勝手な。我らはどうなる」
「彼は、リュイは、何度も私を助けてくれた人です。――この世界に来て、初めて会った人なんです」
 法具を楽しげに確認していたイルファイが顔を上げ、目を細めて私を見つめた。
「リュイは、このクィーヌという国で、ただ一人生き残っていた人でもあります。あなた達の希望でもある!」
 そうだ、ただ一人、彼が自分を守り抜いたからこそ、この国は死なずにすんだ。枯れて、狂いながらも、国は細く細く、息を繋ぐことができた。
「リュイを助けることは、この国の希望を救うことと同じ。私は行きます」
 もう自分でも何を言っているのか、焦りで分からなくなってきた。ただはやる気持ちだけが膨らんで、暴れている。
「リュイ……、あなたが言うその方は、まさか月迦将軍のことか」
 げっかしょうぐん?
 私に話しかけてきたのは、レイムだった時、剣の腕をもっていた男性だった。少し無精髭を生やしているけれど、顔立ちは若々しい人だ。
 どういう意味だろう。というか、リュイは騎士のはずだよね。将軍って言い方をするのかな。その辺の名称がよく分からない。私のつたない知識では、騎士団の偉い人は団長とかっていうんじゃないだろうか。でもそういえばウルスで地図を見た時、リュイも普通に軍という言い方をしていた気がする。
「月色の目をした、騎士だよ。私達はこの王都を目指していたの」
 そう答えると、無精髭の男性は、顔を歪めるようにして微笑んだ。
「生きていたのか、彼は」
 この人、リュイを知っているんだ。
「死なせません」
 決意を込めて言うと、その人は深く頭を下げた。何か大事なものを託されたような、そんな気持ちになった。
 私が行くことに反対していた男性が彼を驚愕の目で見つめ、失望の表情を浮かべた。
 私は彼らから視線を外し、一呼吸分、気持ちを集中させたあと、イルファイと率帝へ両手を差し伸べた。
「イルファイ、率帝」
 率帝は背を奇麗に伸ばし、エルの背に乗る私を見上げた。イルファイも法具から手を離し、身を起こしてこちらへ向き直った。
「必ず戻ります。それまで、どうか結界を維持してください」
 二人がじっと私を見た。重ねるようにして、言葉を紡ぐ。
「あなたの国の人たちを、守って」
 率帝が何かを言いかけて、でも口を噤んだ。
「きっとできる。守り抜けるから」
 それは、自分にも言い聞かせる言葉だった。
「信じてる。希望はまだ、消えていない。強い意志が力となる」
 イルファイが苦笑するように唇を歪め、私の片手に触れた。率帝も、何かを決心したように頷き、イルファイを真似て、もう片方の私の手に指を置いた。私はぎゅっと彼らの手を一度強く握った。
「大丈夫だから」
 大丈夫、まだ間に合う。守りたいという強い意志、それを絶やさぬようにして進むんだと、自分自身も励まして。
 月が陰る前に、走り抜こう。
 率帝が、私の手からそっと指を引き抜き、皆の方に顔を向けた。
「皆、聞いてほしい。私達は、世を襲った大きな災厄に、なす術もなく屈した。人々の心は荒み、国もまた混迷の闇に落ちた。惑い、恐れ、狂う心に支配され、やがて全てが絶望で覆われることに。私もまた崩れゆく国を救えずに、背を向けて逃げ出した無力な者の一人だ。だが、同じ過ちを繰り返したくはない。――今も尚、国は苦難の中にあり疲弊している。だからこそ、今度は立ち向かわねばならない。数え切れぬ苦しみに涙を流すこともあろう、虚しさに挫ける時もあるだろう。だが決して顔を覆ってはならない。その手は己の目を塞ぐためにあるのではなく、涙を流す者の足元を照らすためにある。皆で明かりを灯そう。闇を晴らす灯火を。この国の者を、一人でも多く救うために」
 誓いという名の灯火をもって皆を守ろう、と率帝は言った。そうして、皆は己の目に映る者を守ってほしい、と。
 ディルカレートが恭しく片膝をついた。他の人達も我に返ったように、隣に座る誰かへ視線を向けた。
 率帝が振り向き、ぎこちないけれど、小さな笑みを浮かべて凛と言った。
「行ってください、聖なる方。我が国の者に、どうか救いを」
 
●●●●●
 
 エルは、闇を貫くように駆けた。
 率帝からもらった魔法仕立ての松明は、強い風にも揺らがず、消えぬ炎を灯し続けた。
 私は片手にその松明を掲げ、もう一方の手でエルの背の毛を掴み、バランスを崩さないよう注意して騎乗していた。
 神剣を手に持つことはできない。今、レイムたちと対峙する時間はなかった。たとえ人間に戻せても、連れていけないためだ。
「避けて!」
 神殿の通路に現れたレイムの横を、エルは指示通り風のような速さで駆け抜ける。
 不思議な気持ちだった。身体の中に、熱が走っている。その熱は、高揚感などではなく、とても厳粛な意思をもっているような気がした。率帝の誓いが、心に息づいたのかもしれない。
 夜目がきくエルが、うまい具合に神殿の外へ通じる出口を見つけ、飛び出した。
 壁のない外廊を通り抜け、石段を器用に駆ける。
 神殿を包む森には、たくさんのレイムが潜んでいた。けれど、いつもより、エルの動きが数段速い。俊足の魔物でさえかなわない速度を出して、にじり寄ってくるレイムたちをかわし、駆け続ける。
 飛びかかってくるレイムもいたけれど、エルはなんと頭上を飛び越えた。私は驚きながら、ただ落ちないようにしっかりと身体を支えた。
 森は木々が密生していて、それが盾となるため、レイムたちにつかまらずにすんだ。ほっとしながら森を抜け、ひらけた地をひたすら走り続けると、闇よりも濃い建物の影が前方に見え始めた。エルはそちらへは向かわず、別の場所へと駆けた。そして、また木々が密生している地区に入る。
 迷路のような生垣、建造物が集まった場所、木々の多い一帯、それらを全て休みなく突き抜ける。
 周囲の様子をつぶさに眺める余裕はとてもなかった。出くわすレイムを避けるエルの動きを邪魔しないようにじっと体勢を低くしていたためだ。
 リュイ、無事でいて。
 すぐに行くから。
 
●●●●●
 
 エルが僅かに駆ける速度を落としたのに気がつき、私は顔を上げた。
 前方に高く強固な石壁が見える。奥に背の低い横長の建物が複数あるようだった。石壁は、その建物を守るようにぐるりと築かれているらしかった。造りは堅固で、侵入者を厳しく阻むような構えをしている。上部は槍の先端のように尖っていた。恐らく、石壁の乗り越えを防止するためじゃないだろうか。
 もしかすると、ここは騎士の人たちが利用していた鍛錬所や宿舎などがある区域じゃないかな。
 近づく石壁に目を凝らしながら考え、ぎょっとした。蠢くたくさんの濃い気配。レイム達が石壁に寄り集まっているんだ。
 仮にここが騎士たちの施設が並ぶ区域ならば、集まるレイムも強力で戦闘能力があるに違いない。
 どうしよう。
 入り口を探す間に、レイムたちに囲まれるだろう。身動きが取れなくなるのは、絶対にさけなくてはいけない。 
 ではどうやってこの中へ。
「エル」
 強くエルの毛を握った。何かを考えるよりも先に、口が動いた。
「――飛んで」
 飛び越えるしかない。そう思ったのは、既に囁いたあとだった。
 エルは、大きく飛翔した。
 高い石壁もレイムたちも大きく飛び越え、空を駆けるように、長く。
 今頃、不意に思い出す。そうだった、エルは本当は、翼がなくても空を飛べる生き物なんじゃないかと。初めてオーリーンと会った時のことだ。神様を乗せていたエルは、確かに空を駆けていた。単純にジャンプしているんじゃなくて、空を走っていたんだ。
 でもなぜ、今までエルはこんなふうに大きく飛ばなかったんだろうか。長時間空中にとどまれるのなら、ウルスでレイムに囲まれた時、迷うことなく簡単に逃げ切れたはずだった。その疑問にすぐ答える自分の声があった。主人であるオーリーンの力や気配が、ここは薄いから。私は神様の力をもらったけれど、今までほとんど使えずにいた。今はもしかすると少し身体に馴染み始めているんじゃないか。それがエルにも伝わっているのだとしたら。
 あるいは、天界と地上とでは、空気が異なるのかもしれない。この場合は、エルが地上の空気に馴染み出したといえるだろう。
 どちらが正解かは分からない。もし私が原因なのだとしたら、本当にごめんと思う。エルの能力を封じていたのは、うじうじと悩むばかりで前を見ようとしなかった私なんだ。
 ほら、今、エルはまるで解き放たれたかのように、自由に空を駆けている。
 飛ぼう、エル。
 そうして、私の心に落ちたあの時の声と同じ、流星みたいに、迷わずリュイの所へ降り立つんだ。

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